月船書林

フィギュアスケートの話題を中心に芸術を語る

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沙羅双樹の花の色


あいかわらずの与太話報道が続く韓国紙だが、二、三気になる点があるので、もう一度だけ記事にしておきたい。

まず韓国紙中央日報の記事は以下のとおり。

中央日報【<フィギュア>最高のキム・ヨナ、コーチ探しは難しい(1)】
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=132565&servcode=600§code=600
中央日報【<フィギュア>最高のキム・ヨナ、コーチ探しは難しい(2)】
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=132566&servcode=600


記事の大半はとにかく、韓国の冬季五輪誘致における表看板スターであるキム選手を擁護するのに必死で、「浅田真央からのオファー」をほぼ事実扱いしながら、オーサーコーチを人間的に信用できなくなったことを理由にキム選手を正当化するのが目的のようだ。

もっともこの辺りの論法は予測出来る範囲だが、livedoorsportsの記事、
http://news.livedoor.com/article/detail/4973515/によれば、「韓国の世論調査機関「リアルメーター」の調査(26日実施。19歳以上の男女700人対象)によると、『キム・ヨナ選手に共感する』が41.7%、『ブライアン・オーサーコーチに共感する』が15.3%、『よく分からない』が43.0%という結果になった」とあるので、オーサーへの共感度を高いと見るか低いと見るか(まさきつねは「よく分からない」の浮動票を含めるとかなり高いと思う。まともな感覚を持つ人間ならキム母子のやり口に不快感を感じざるを得まい)をさておいても、韓国国内でも決してキム選手寄りの世論ばかりではないのだろう。

さて、いい加減にも程があるこの記事内容のひとつではあるのだが、まずオーサーの指導選手について「米国と日本のジュニア選手」という部分にまず首を傾げる。

オーサーコーチが指導する選手の筆頭に上がるのは、まずアメリカのアダム・リッポン選手、それからクリスティーナ・ガオ選手だろう。リッポン選手は上がったばかりのシニアでも世界選手権六位となかなかの戦績を残したが、まだ両名ともジュニアクラスでの活躍が注目されている程度の選手だ。
このふたりに加えて日本のジュニア選手(誰なのかは分からない。ご存知の方は情報を)を教えたのが、キム選手の逆鱗に触れたというのか。我儘にも程があろう。

この記事の論理で解釈すれば、浅田選手どころか、オーサーがまだ海のものとも山のものとも分からない日本のジュニアと関わりを持った程度のことが、そもそもキム陣営には背信行為だったらしい。
オーサーコーチが暴露したとおりの契約書も交わさない、時給で日雇い幾らの教授料しか払っていない弟子だったとすれば、痩せても枯れても師である相手に対して、いささか僭越で高飛車過ぎる要求ではないのかと感じざるを得ない。

今年の六月頃、チェコのトマシュ・ベルネル選手がオーサーコーチの元へ訓練を受けに訪れたという談話があったけれど、キム選手は、男子だがばりばりのシニアクラスであるベルネル選手に関しては不問だったのだろうか。
キム陣営の言い草として、キム選手が自分ひとりの指導に専心して欲しいということだったのなら、オーサーがコーチするという点で男女は関係ないだろうと思うが、あの選手はいいけど、この選手は駄目という理屈の通らないキム陣営の利己的な横暴しか見えない話である。

次に笑止千万な話なのが、オーサーコーチを離れる理由が「ほとんどのフィギュア関係者は『キム・ヨナの技術に不足点はない』と語った。 ジャンプは完璧だった。 スピンにもスパイラルにも欠点がなかった。 技術的により成長する部分がないように見えた。 キム・ヨナ側はその時からすでに技術中心のオーサー氏を代えることを考えてきた可能性が高い。」という、テクニカルコーチ無用論の部分である。
だが一方で臆面もなく、「来年3月の国際スケート競技連盟(ISU)世界選手権大会にも予定通り出場する予定だ。 それならキム・ヨナはまず何よりも新しいコーチを決める必要がある。」とコーチ必要論を展開する。

欠点を持たないキム選手を指導する必要がないのに、世界選手権に出場するためには新しいコーチがいるというのは、一体どういう筋道なのだろう。コーチは選手と一緒にキス&クライに座るだけの、ただのお飾りだとでもいうのだろうか。そもそもお飾りなら、振り付け師のデビッド・ウィルソンでも構わないではないか。

腹立たしいのはこの後に「キム・ヨナの名声にふさわしい」コーチ候補として名前が挙がっているのが、まずアメリカのフランク・キャロルコーチ、それからタチアナコーチとモロゾフコーチだということだ。

「名声にふさわしい」という部分だけなら、名前を挙げるのも結構なことだが、キャロルコーチは「年齢が若くなく」、タチアナコーチは「失敗した」、モロゾフコーチは「女性の遍歴がひどい」と、恥知らずにも軒並み悪口のオンパレードである。(キム・ヨナのコーチをしたいなどと、この中の誰ひとりとして頼みもしていないのに余計な口出しにも程があるニャン。)

それにしても、キャロルコーチは長洲選手、タチアナコーチは元だが浅田選手、モロゾフコーチは安藤選手とそれぞれ日本(あるいは日系)の選手と関わりの深い人たちばかりだ。
浅田選手はいつものことだが、なぜことごとくキム陣営の問題を日本選手に絡めて、話を進めようとするのだろう。結論的には「キム・ヨナは有名コーチと合わせていくにもあまり個性が強い」らしいので「有名コーチを選任しない可能性が高」く、いずれのコーチも名前を出しただけで、実際にコーチとして就任することはないと思うが、もっとも気がかりなのは長洲選手のキャロルコーチの可能性だろう。

今回のオーサーコーチとの騒動で、カナダを離れざるを得なくなったキム選手が次の根拠地として考えているのが、クワンのいるLAだという話が以前から囁かれていた。クワンのコーチはキャロルだったので、彼女の人脈を利用するならアメリカの男子金メダリストであるライサチェックのコーチでもある彼を人選することは大いに考えられる。
(まあしかし、キャロルコーチはトヨタ・スポーツセンターに所属している上、五輪シーズンはエッジエラーと回転不足のDG判定でさんざん煮え湯を飲まされたアメリカ陣営としては、おいそれと乗れる話ではないと思うが。)

またほかに、クワンと親交のあるスコット・ウィリアムズもコーチ候補に名前が挙がっていて、どうやらキム陣営はATショーで絆を深めたクワンにおんぶに抱っこで、アメリカ進出を狙っているということのようだ。

大体、ATスポーツが主催するショーのほかの顔ぶれを見ても、ジュベールやアボットなど、今シーズンのプログラムをウィルソンに依頼した選手が軒並みエントリーされている辺り、ショーへの出演がコレオの依頼を受け付ける条件の一つだったのだろうかと思わざるを得ない。(振り付け師と選手の問題なのでそれはそれで別段構わないが、)ウィルソンだのクワンだの、結局は人脈頼みの人選しか出来ないというのも、IMGと決裂したツケとはいえマネージメント会社として何ともお粗末な話である。

(ウィルソンにしてみればバンクーバー五輪で一躍、名振り付け師としての商品価値を上げたのだから、その立役者の第一人舎であり、また多大な収入源でもあるキム選手に擦り寄り続けるのは、必然のことだろう。今シーズンも、五輪では成績不振だった選手を始め、多くのコレオ依頼を受けているようだ。バンクーバーは主役の選手でなく、脇役のカナダ人コーチや振り付け師の勝利だった筈…なのだが、事ここに至ると、オーサーは五輪までの期限付き、さらにヨナの技術指導に専念という条件付きでキム陣営に利用されただけの話で、どうやらウィルソンの一人勝ちだったらしい。とりあえずオーサーは表向き「ウィルソンとの間に軋轢はない」と言っているのだが。)

併せて不確かで不明瞭な部分がなきにしもあらずだが、コーチ騒動で堰を切ったようにキム選手の、KB金融のイメージキャラクター契約の打ち切り、サムスンやヒュンダイなどCM打ち切りの記事までが次から次に出てきている。
五輪シーズン確かに潤沢であった彼女の資金力は主に、スポンサーからの支援金であったことは間違いないのだから、オーサーコーチをばっさり用済みで斬った陣営が、今度はスポンサーから広告塔としての利用価値なしと斬られたとしても、有為転変の世の習いということでこれも致し方のない話だろう。

さて、沙羅双樹はご存知『平家物語』の冒頭に出てくる花である。インドのお釈迦様の近くに咲いていた亜熱帯産の「サラソウジュ」は日本では育たないので、日本では朝開花して夕方には落ちてしまう一日花のいわゆる「夏椿」にこの名を当てているという。
実際、この花をイメージするほど、キム陣営のお家騒動は欠片ほども綺麗でも哲学的でもない。ただ、連日流れた報道に、いささかこちらが浄化されたき思いで、タイトルと冒頭写真に掲げたのだ。(この前のエントリーでは猫ちゃんのファイティングに助けてもらったけれども。)
「盛者必衰の理をあらはす」全きそのとおりの顛末であろう。


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(これがコーチと選手のあるべき姿だニャン)

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こんにちは。
中央日報のコラム記事、無茶苦茶ですね。IMGの正式なコメントもオーサー氏のTVインタビューも無視、挙げ句の果てには、タラソワさんと真央選手、モロゾフコーチと安藤選手の関係も事実無根と邪推のみ、ファンでなくともこれでよくコラムニスト面下げて公共の新聞に記事を載せられるものだと呆れてしまいます。(こんな誤情報満載コラム執筆者、北の工作員じゃない?と邪推するのは自分だけ?)
さて、こちら北米では、2人の別離の真相について騒いでいるのは、ヨナ選手のにわかか狂信的ファンだけのようです。今日、USAの人気ブログサイトで、過去の離別劇(8例)についてのレポートがアップされていましたので、一応ご報告まで。
http://auntjoycesicecreamstand.blogspot.com/2010/08/twelve-skatenastics-splits-to-live-for.html
2010/8/31(火) 午前 6:25 [ can*dak*ra ]

can*dak*raさま
またも情報ありがとうございます。
韓国紙の記事はいつもこんな感じのようです。一般個人の噂ではなく、公式のメディアが出鱈目を平気で煽るので、白いものも黒にされてしまうという訳で、この一番の被害者がいつも浅田選手なのですね。
記事そのものは無視すれば良い話ですが、煽られた韓国内の一部ファンがとんでもない行動に出ます。それが恐ろしい。彼らは日本選手を負かす韓国選手というだけで、キム選手に熱狂するからです。(北米にもいるようですね。)
日本のメディアやフィギュア関係者、IMGが声明を出すなりして、浅田選手始め日本選手をしっかり守ってくれれば良いだけの話なのですが、いつも今回も、なぜか腰が重いのですね。
2010/8/31(火) 午前 7:33 [ まさきつね ]

以前から、知的で論理的な文章、美についての独特な表現を楽しみに拝見していました。
今回は、日本のフォーラムにお尋ねの件が出ているようです。
ttp://japanfigureskate.forumotions.com/forum-f20/topic-t218-15.htm
このページ一番下の記述です。お時間ありましたら前後の記述もご参考までにご覧下さい。
2010/8/31(火) 午前 11:14 [ 本位 ]

本位さま
コメントと情報ありがとうございます。
フォーラムの記事、読ませていただきました。みなさま、いろいろ情報をお持ちですね。カナダのブロガーさんのお話は興味深かったです。キム選手贔屓だった方も、今回の騒動には思うところがあるようですね。ただ、カナダの古いフィギュアファンは、浅田選手のこともちゃんと評価されていたというのが、にわかや狂信的ファンとは一線を画す部分ですね。こうしたファンには、浅田選手妨害説みたいな韓国サイドの仕掛けもおいそれと通じないでしょう。それだけは救いですね。
2010/8/31(火) 午後 4:21 [ まさきつね ]

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