月船書林

フィギュアスケートの話題を中心に芸術を語る

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秋の夕

○水の素描30


川岸に光をひきて立つ風に吾木香ゆれて秋の譜を採る


ひぐらしの声消えゆけり山峡(やまかい)に夏櫨(なつはぜ)の実ひとつ枝に黙(もだ)すなり


ゆく秋の夕(ゆうべ) 川原の黒き石にフェルメールの光やどれる


暮れる山の端に淡き月読の影落ちて葉守ねむるや里の木群(こむら)に


甲に透く静脈眺むさびしさは槙の木の間に落ちる月影


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