月船書林

フィギュアスケートの話題を中心に芸術を語る

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

東京ミューズの夢

b0038294_943315.jpg

日本のメディア報道の残念さにも落胆したが、いつもながら公共メディアとは思えない分別のなさを露呈する韓国報道。
言うまでもなく、シャネル×浅田選手のグラビアに対する「屈辱」発言だが、まあ腹を立てるには及ばない。

実際に雑誌を手にした人間の感性が問われているだけの話だ。

以前の記事(→『モードの迷宮』)にも書いたが、モードファッションはそもそも、服飾商品を一般に広く流布するためのマーケティング戦略としての流行とは、一線を画すものだ。
「誰が着るのか」「どこで着るのか」などという下世話な詮索は全く無意味なものなのだ。

「あなたは誰?」などという無礼な質問もあったようだが、服こそシャネルを着ているというだけで、浅田選手自身はミニマムなナチュラルメイクで、ほとんど素に誓い十九歳の顔を晒しているではないか。若い瑞々しい肢体も、プロのモデルでは到底創り出すことが出来ないだろう柔軟なポーズを難なく決めて、CG加工など一切無縁の美しさである。




前述の「屈辱」という言葉は、ラグジュアリー・メゾンたるシャネルに対して発されたものか、浅田選手に対してなのか判別し難いが、モードの概念にもブランドのメゾン・デートルにも無関心で無知な発言としか言い得まい。
白と黒をメゾン・カラーとするシャネルの世界観を、シャツブラウスやウールを糸状にさばいたスカート、アンゴラのカーディガンだけでなく、ニットの帽子や皮の変型手袋、ボーダーのタイツ、フェイクファーのブーツなどの小物まで、さまざまなマテリアルの異なる素材感で演出してみせた幅の広い面白さは、まさにクチュール・デザインの真骨頂だろう。

フィギュア127-4

フィギュア127-5

フィギュア127-6


そしてこの高級モードを余計なジュエリーひとつ付けず、まさに素肌に直接アイテムを重ねて、その溌剌とした筋肉の動きと、華奢でありながら強い生命感に充ちた身体、ピュアな存在感を強く印象付ける無垢な表情など、アスリートとして鍛えられているからこそ自然に滲み出る動体としての魅力を遺憾なく発揮しているのが、浅田選手自身なのだ。

WWDに選ばれた10人の中では勿論最も若く、成熟した女性の肉感性をそれぞれに魅せているほかの被写体の方々に並ぶと、ひとりだけまるで少年のような、性も超越した清潔感と瞬発力に充ちている。レスリー・キーの掲げたテーマは『東京ミューズMuse of Tokyo』だが、浅田選手の身体はまるで、ギリシャ彫刻のミューズのようにどこかアルカイックで原初的な美しさ、透き通った大理石のように凛冽な純粋さに彩られている。

数年前、彼女の演技に贈られた賛辞「雪の上を跳ねる小鹿」という言葉が、二十歳を迎える彼女のグラビアにも、そのままぴったり当てはまるのだ。

それにしても、生身の少女である浅田選手はいとけなく、「憧れのブランドを着た」夢に「醒めないで」と語りかけているが、そのありえない身体能力と日々の鍛錬で、この世ならぬ夢を氷上に描いてみせる彼女の稀有な肉体、そして芸術的世界を生み出す天性のカリスマ資質こそ、実はとびきり第一級のブランドなのだ。

日の丸を背負って、銀盤に思うがままのトレースを描く大和撫子の竹のように伸びやかでエレガントな肉体が、東京を象徴するファンション・アイコンのひとつであることは、さぞかしパリのクチュール・ブランドの大御所、シャネルも羨ましがることだろう。

☆追加動画☆N°5(Mao Asada)

muse_l.jpg

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

http://sankei.jp.msn.com/sports/other/100907/oth1009071850012-n1.htm
http://www.47news.jp/CN/201009/CN2010090701000798.html


ここで、ついに待ちかねていたニュースが飛び込んできた。
浅田選手の新コーチに、小塚選手のコーチでもあり、フィギュアスケート界の名伯楽として名を馳せる佐藤信夫氏が就任した。

GPSスタートに間に合った。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


ぽちお願いします
にほんブログ村 その他スポーツブログ スケートへ
blogram投票ボタン



まさきつね様、いつもステキな記事を有難うございます。
k国にはどうしようもない人がいますね。後光が差している写真は女神様のようです。美しいです。全てが。奇跡のように。

ところで中日新聞によると浅田真央さんのコーチに佐藤信夫氏決定のようです。良かったです!
2010/9/7(火) 午後 7:09 [ hiro ]

hiroさま
情報ありがとうございます。
報道紙で確認しました。本当に良かったですね!
2010/9/7(火) 午後 7:19 [ まさきつね ]

こんにちは。浅田真央選手のAOI開催前の合同記者会見の記事を探していた時見ましたよ;このファッション音痴の妄信ヨナファンの戯言。でも中には、
「正直いって、浅田真央の方がキム・ヨナよりも美しくなった」
「俺もぶっちゃけるけど、キム・ヨナよりも浅田の方が美しくて実力もある」
というコメントもあり、まともなファンもいるようですね。
さて、ようやくと言うか、やっぱりと言うか、新コーチは、佐藤信夫先生に決りましたね。(北米では、有香さんは?という声もありましたが、)早速、ニュースがユニバーサル・スポーツに上がっていました。→http://www.universalsports.com/news/article/newsid=491776.html
少なくとも北米では、フルタイムのコーチは、国際レベルのスケーターにとって単なるお飾りでない非常に重要なポジションと考えられているので、中々決まらないとファンは心配する訳です。
2010/9/7(火) 午後 11:22 [ can*dak*ra ]

can*dak*raさま
「ファッション音痴」は一言で斬って捨てた良い表現ですね。まともな発言をする人たちもいるというのは、ある意味当然のことです。人間の感性って、そんなに歪んだものである筈ないですものね。
それにしても、まともな感性の人たちが迫害されるのは気の毒な話です。
有香さんのほか、本田さんの話もあったようですが、やはり殿堂入りした佐藤先生が本命だったようです。中野選手が引退したというタイミングもあったのかも知れませんね。
佐藤夫妻は新横浜にかなりのお弟子さんを抱えておられるので、その辺の調整で話がなかなかまとまらなかったのかな。何にしても引き受けてくださって、浅田陣営には最良の結果になりましたね。
2010/9/8(水) 午前 0:41 [ まさきつね ]

真央さんよかったです。
真央さんのフィギュアがどんどん進化していくのが楽しみです。

WWDの真央さんは、本当に生き生きとしていて素敵!
初めて女性を窮屈な服から解放したシャネル、その強い意志が真央さんと重なります。この最高のブランドの意思が、更に彼女を躍動させています(あのいつかシャネルと真央さんのコラム話、リクエストしたい~)。

・・ったく、どこやらの言葉は、ねたみ、ひがみレベルで寂しい限りです。どうもどこかのメディアは情けない。
2010/9/8(水) 午前 10:29 [ jun*u*noma*a ]

まさきつねさん、はじめまして!
いつも楽しく拝見させていただいてます。
この中央日報の記事、落ちるところまで落ちてしまった~というレベルですね。採点疑惑やあの泥仕合等等でお株急落のヨナと並べたいが為に無理矢理書いたとしか思えない記事。呆れました。

いつも巧みな文章表現に感服しております。
「性も超越した清潔感と瞬発力に充ちている」は、全く同じ思いでした。私にはこんなすばらしい表現はできませんけどね^^;
これからも記事、楽しみにしています。
2010/9/8(水) 午後 1:17 [ rika ]

jun*u*noma*aさま
コメントうれしいです。
シャネルほどジェンダー解放の先駆者となったブランドはありませんでしたね。浅田選手はその特性で、充分メゾンの象徴的なミューズの役割を果たしたと思います。
2ch並みのレベルで記事を掲載するメディアでは、お話にならないですね。その記事をまたそのまま、ネットで垂れ流す日本のマスコミもどうかしていますが。
2010/9/8(水) 午後 2:16 [ まさきつね ]

rikaさま
初めまして。ご訪問うれしいです。
中央日報、もう相手にするのも憚られるのですが、少しくらいはまともな反論記事を載せた方が賢明かなと思ったので、今回思ったことをエントリーしてみました。
浅田選手、女性らしくない訳では決してないのですが、以前にも書きましたが阿修羅王に似た凛々しさがありますよね。WWD、予想を超えた売り上げとの事ですが、ファンは端から想定内だった現象ですよね。まさに「なめんなよ」ですね。
2010/9/8(水) 午後 2:26 [ まさきつね ]

まさきつねさま、
はじめまして。いつも楽しく読ませていただいております。
ファン登録させていただいて以来ロム専でしたが、別の観点から少々コメントさせてください。
ファッション業界でパタンナー(洋服のパターンを作る仕事)をしている伯母が言っていたのですが、シャネルのパターンというのは、ほどいてみても到底わからない複雑で難解なパターンが施されているんだそうです。
そんなハイレベルかつハイセンスなものづくりをしている大人のブランド、シャネル。服は着られればOKという粗野な感覚の人には到底理解できない、雲の上の世界ということは確かなようです。^^
これからも、ブログ更新を楽しみにしています!
2010/9/9(木) 午前 6:15 [ Lehua ]

Lehuaさま
初めまして。コメントうれしいです。
まさきつねの母も洋裁師で、Lehuaさまの伯母さまと同様のことを申しておりました。クチュリエの世界はパターンが命で、切り替えひとつラインひとつで服の印象が野暮ったくも洗練されたものにもなるようですね。
しかもプレタポルテとはいえ、モデル体型に沿って作られているであろうアイテムを、素人モデルの浅田選手は難なく着こなしていますね。彼女の華奢な身体のラインが、浮き彫りになっています。
本当に素敵ですね。
2010/9/9(木) 午前 11:20 [ まさきつね ]

関連記事
スポンサーサイト

Post comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackback

trackbackURL:http://maquis44.blog40.fc2.com/tb.php/113-61107ef6
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。