月船書林

フィギュアスケートの話題を中心に芸術を語る

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安藤選手の演技

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他ブログへの投稿コメントから抜粋。

☆安藤 美姫選手 <レクイエム> Miki Ando☆
☆2009 Carnival On Ice Miki Ando☆

安藤選手の演技は濡れている。

猥雑な次元の話をするのではない。
それはたとえば、「エレジー」という言葉が想起させるものとしての意味なのだ。

『レクイエム』の曲調がもたらす悲哀や、絢香の詞の情感に頼らずとも、安藤選手のスケートには苦悩した日々の痕跡が滲み出るし、彼女が陰で流したであろう涙や嘆息さえも、踊りの表情となって現れる。
クレオパトラやカルメンのような強い女性を演じても、デリラや夜の女王のような妖艶さを表現しても、彼女の魅力は畢竟、彼女やモロゾフコーチが言うような「セクシーさ」にあるのではなく、恋に悩み、人の世の悲しみに暮れる、泥臭い人間性にあるような気がする。

過去を振り払い四回転を封印しながら、また引きずられ、悔しさに再び迷う。歯切れ悪く煮えきらず、泣きべそをかいて、周囲まで振り回し、いい加減してと叱責を受けるまで揺れ続ける。
安藤選手の人間としてのもろさと戸惑いは、まさに孤独にさすらう者の悲歌だ。
でもそれ故に美しく、愛おしくもある。
そして今、さんざん苦しんだあげくに迷いをどこかで振り切る強さ、葛藤の末の選択が、妥協しながらでも失敗しながらでも、最後はしたたかに勝利をもぎ取る滑りに結実しているのだろう。

結果を出すことで、悲歌は雅歌へ昇華する。


素晴らしいことだ。


フィギュア3-2

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