月船書林

フィギュアスケートの話題を中心に芸術を語る

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静かなる意志

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男子最終結果
http://www.isuresults.com/results/wc2011/CAT004RS.HTM
男子SP結果
http://www.isuresults.com/results/wc2011/SEG004.HTM
男子SPジャッジスコア
http://www.isuresults.com/results/wc2011/wc2011_Men_SP_Scores.pdf
男子FS結果
http://www.isuresults.com/results/wc2011/SEG005.HTM
男子FSジャッジスコア
http://www.isuresults.com/results/wc2011/wc2011_Men_FS_Scores.pdf


【世界選手権男子結果総合】

FPl. Name Nation Points SP FS
1 Patrick CHAN CAN 280.98 1 1
2 Takahiko KOZUKA JPN 258.41 6 2
3 Artur GACHINSKI RUS 241.86 4 3
4 Michal BREZINA CZE 233.61 7 5
5 Daisuke TAKAHASHI JPN 232.97 3 6
6 Nobunari ODA JPN 232.50 2 9
7 Florent AMODIO FRA 229.68 5 7
8 Brian JOUBERT FRA 227.67 9 4
9 Richard DORNBUSH USA 222.42 11 8
10 Javier FERNANDEZ ESP 218.26 14 10
11 Ross MINER USA 217.93 13 11
12 Tomas VERNER CZE 216.87 8 13
13 Ryan BRADLEY USA 212.71 12 12
14 Denis TEN KAZ 209.99 10 14
15 Peter LIEBERS GER 205.59 16 15
16 Anton KOVALEVSKI UKR 201.64 17 16
17 Kevin VAN DER PERREN BEL 197.10 15 18
18 Samuel CONTESTI ITA 196.40 18 17
19 Jorik HENDRICKX BEL 188.24 22 19
20 Kevin REYNOLDS CAN 187.23 19 21
21 Paolo BACCHINI ITA 183.13 23 20
22 Nan SONG CHN 176.09 20 23
23 Kim LUCINE MON 171.93 24 22
24 Joey RUSSELL CAN 168.73 21 24
25 Adrian SCHULTHEISS SWE FNR 25
26 Viktor PFEIFER AUT FNR 26
27 Min-Seok KIM KOR FNR 27
28 Alexander MAJOROV SWE FNR 28
29 Maxim SHIPOV ISR FNR 29
30 Misha GE UZB FNR 30


男子シングルが終わった。
順位について今はとやかく言うまい。ただ繰り返すが、内容に関しては「なすべきでない演技」がなかったと言えるだろうか。(そして得点に関しては「なすべきでないジャッジ」もなかっただろうか。)その結果がすべてだったような気がする。

フィギュア244-7

二位の小塚選手。見事なFSの演技。
彼が何と予選からの参戦だということを鑑みると、まさにフィギュアの神さまに導かれた表彰台だったと思う。

個々の選手に関しては、それぞれにファンの好き好きがあり、贔屓があり、嫌いな選手や苦手な選手に対してはどうしても見方が厳しくなり、その戦績にひとこと物申したくなるのは致し方ない、というのはもうある程度、誰もが一致している見解のようだ。
特に、好きな選手の成績が悪いという場合よりも、嫌いな選手の成績が良いと場合の方に敏感に反応するというのが、アンチファンの一種のヒステリー的なアレルギー反応のように受けとめられている感がある。それを踏まえた上であえて語りたいのだが、チャン選手の演技について、彼の順位が妥当かどうか、あるいは得点が妥当かどうかはともかく、彼の順位や得点の高さに関わりなく観る側の心が揺さぶられない理由は何かということである。
(「観る側」と書いたが、無論、観る側すべてということではない。観る側にいる一部の人間、それでも語弊があるようなら、ここは特にまさきつねと限定しておこう。)

チャン選手の、難しいことを何でもないようにさらりとやってのけるスケーティングスキル、そして完璧に身についた四回転、元々技術屋の彼がさらに努力して、さらに高い技術をものにしたのだから、そこに感動を覚えるという評価もあるだろうし、実際それは確かにその通りなのだろう。
先ほど「妥当かどうかはともかく」と述べたが、彼のTESに彼の技術力に対する評価が反映されるのは当然のことだ。だがTESにひきずられるように、PCSまでもがほかの選手とは比べものにならない高さを誇るという点に多くのひとが違和感を覚え、疑問を呈しているということなのだろう。


出場選手のFS演技でのPCS(演技構成点)は以下の通り。

91.52 9.25 8.93 9.11 9.11 9.36 Patrick CHAN 1位(FS)
82.26 8.39 7.93 8.39 8.21 8.21 小塚崇彦 2位
82.08 8.50 7.93 7.86 8.29 8.46 高橋大輔 6位
78.44 8.29 7.71 7.79 7.75 7.68 織田信成 9位
77.86 7.71 7.29 7.93 7.93 8.07 Artur GACHINSKI 3位
77.06 7.71 7.29 7.89 7.64 8.00 Florent AMODIO 7位
76.08 7.71 7.36 7.61 7.50 7.86 Tomas VERNER 13位
75.58 7.86 7.07 7.75 7.57 7.54 Brian JOUBERT 4位
74.92 7.64 7.14 7.57 7.50 7.61 Michal BREZINA 5位
73.64 7.46 7.07 7.43 7.29 7.57 Richard DORNBUSH 8位
69.94 7.21 6.61 7.04 7.07 7.04 Denis TEN 14位
69.52 6.86 6.54 7.11 7.04 7.21 Ryan BRADLEY 12位
68.78 7.00 6.64 7.00 6.82 6.93 Ross MINER 11位
68.28 6.89 6.39 6.89 6.86 7.11 Samuel CONTESTI 17位
67.00 6.71 6.43 6.75 6.79 6.82 Anton KOVALEVSKI 16位
65.78 6.68 6.11 6.64 6.64 6.82 Javier FERNANDEZ 10位
63.92 6.50 6.18 6.46 6.39 6.43 Peter LIEBERS 15位
62.22 6.39 5.93 6.07 6.36 6.36 Kevin REYNOLDS 21位
61.42 6.57 5.75 6.18 6.25 5.96 Kevin VAN DER PERREN 18位
59.42 6.00 5.75 6.14 5.89 5.93 Jorik HENDRICKX 19位
59.30 6.04 5.32 6.25 6.00 6.04 Paolo BACCHINI 20位
58.42 6.04 5.71 5.71 5.86 5.89 Joey RUSSELL 24位
55.56 5.64 5.18 5.71 5.61 5.64 Kim LUCINE 22位
54.50 5.71 5.29 5.46 5.43 5.36 Nan SONG 23位


大概のひとがスポーツを観る場合、下駄を履かされたような採点やジャッジからの過剰な愛情(依怙贔屓?)によって試合前から間違いなく約束されたような勝利を確認したい訳ではなく、どんな結果になるか分からない先の見えない勝負の行く末にはらはらドキドキしながら、手に汗を握って応援したいというのが普通ではないのだろうか。観る前から結果の知れているストーリーをなぞるのなら、優れた脚本のお芝居や酔い痴れるほど美しいダンスに興じた方が、よっぽどましというものだ。

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有体に言えばチャン選手の演技が心に響かない、感動しない、つまらないというのは、彼にダンスのスキルがなく、幼稚園のお遊戯のような単調な動きを繰り返す上半身、リズムに乗らない下半身、凡庸な振付、鈍重な動作といった、身体芸術としての魅力が欠片もないパフォーマーとしての致命的な弱点にある。
スケーターとしての技術力がそれを補うのではと思われる方がいるかも知れないが、残念だけれどそれは無理だ。音楽的なセンスはある程度もって生まれたもので、もっとも個人の努力如何で多少は磨かれることもあるし、振付や選曲で個人的な欠点をいくらか隠すことも出来るだろうが、チャン選手が今回のプログラムでそうした表現上の苦心や繊細な配慮をしていると思えるような部分は、特に見受けられなかった。

といったところで、ここまでのまさきつねの言葉は彼に対して不当に厳し過ぎると思われるだろうか。でも彼自身は自分の演技で300点を出すことをあからさまに望んでいたのだ。今回の280点を超える得点も充分凄いが、それに見合うだけの興奮をチャン選手の演技が観衆に与えていたか、まさきつねは甚だ疑問に思うから批判めいた内容ばかりをあげつらっているのだが、何の根拠も妥当性もないべらぼうに高い数値を選手がすらすら口に出してジャッジに要求するようなスポーツなど、多くの主観競技の中でもフィギュアのほかにあるだろうか。

(ちなみにこれも誤解があると困るので断っておくが、「何の根拠も妥当性もない」とまさきつねがここで発言しているのは、あくまでチャン選手が口にした「300点」についてだ。彼は高邁なる目標として想定したつもりかも知れないが、どんなPCSとGOEによって300という数字が弾き出されるのか。彼がアクセルジャンプで着氷ミスをしてもPE(技の実施点)で10.00を付けるようなジャッジが現にいる以上、確かに「何の根拠もない」とは言えないのかも知れないが、ほかの選手の演技が7点台からせいぜい8点台後半で評価されていることから鑑みても、とても「妥当性」があるとは思えない話だ。)

嫌味な話ばかりで恐縮だが、日本の選手たちは今大会、それぞれアクシデントや克服すべき難点や課題があったものの総合の結果的には、各国が来季出場に関して複数の枠獲りに苦労する中で唯一、三枠の獲得を達成した。来季、ワールド開催国であるフランスも残念ながら二枠に終わり、出場選手に波乱があったアメリカもそれが結局は裏目に出て一枠減らしてしまう結果になった。

          ※

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ロシアは若いガチンスキー選手が単独踏ん張り、ひとつ枠を増やして、ソチに向けて着実な成果を上げ始めている様相である。彼は高いスキルの持ち主であるにも関わらず、ジュニア時代になかなか思わしい戦績が獲れなかったために、ロシア国内では長らく評価されることがなかったが、今季の躍進と17歳という若さで低迷していたロシアの男子シングルを今後牽引していく原動力となり得るだろう。
ミーシンコーチの弁では、プルシェンコ以上のポテンシャルということだから、ロシア的な詩情のある独特の魅力に勝者の風格が備わっていけば、ソチ五輪に向けて主力選手の筆頭となることは間違いない。
問題はまだ実績が少ないとはいえ現時点でのPCSの低さと、軸が細く幅のないジャンプに対するGOEの少なさであるが、今後彼の個性に合わせてロシアがルール改正を目論んでくるとしたら、チャン選手もうかうかとしてはいられないという気がするが、下剋上ののろしはこのあたりからくる可能性はなきにしもあらずだろう。

スペインも果敢に挑んだ四回転ジャンプで10位に滑り込んだフェルナンデス選手によって二枠を獲得し、逆に、ベルギーやスウェーデンは複数枠の獲得に失敗、チャン選手がひとり優勝へ独走してもカナダも結局は二枠どまり、彼が歴史的な最高点を記録した大会の影で、実は彼の活躍よりも競技界全体にとってずっと興味深く大切な、来季に向けての選手たちの攻防が繰り広げられていたということである。

卓越した選手による絶対王者の独壇場という競技の有り様が必ずしも悪いとか、どうしたって面白くないという訳ではない。それがまさに絶対王者にふさわしい演技で、それに対する根拠と妥当性のある採点やジャッジなら、誰もがその選手の強さに納得し、その実力やカリスマ性に引っ張られて競技自体の魅力や観衆の関心が強まってゆくということはあり得るだろうからである。

だがたとえチャン選手が、SPで二位の選手に13点の大差で上回るという余裕に関わらず、四回転ジャンプを二回組み込む演技構成プログラムを回避しなかったとしても、その挑戦自体は賞賛に値するとしても、それでもひとりだけ、途轍もなく高い得点を叩き出し、頂点を極めているという現況は、彼の元々面白みに欠ける演技からさらに、一か八かのどんでん返しや予想もつかない勝負というドラマまでが、ジャッジの偏愛でご丁寧にも削ぎ落とされてしまって、ライブとして観るに値するものがどれほど残されているのか、分かり切った結末を最後まで知らないふりをしろと強要されているかのようなしらけた気分が拭えないというのが、一観衆としての偽らざる本心である。

結局、どんなに素晴らしい演技だとしても、競技として無意味なほど馬鹿高い得点が不健全に盛られてしまっては、技術を進歩させようという選手に意欲を失わせてしまうほどの無力感やフラストレーションを与えてしまうだけで、評価としての価値や切磋琢磨させる面白さを失わせてゆくだけになってしまうのだ。

つまり何が言いたいのかというと、チャン選手の一人勝ちみたいな状況は(彼個人には幸いきわまることなのだろうが、それ以上に)カナダ国内のほかの選手にとっても、あるいはフィギュア競技全体にとっても何か意義のあることなのだろうかと、あいかわらず不審に思うことばかりなのである。

無論、一個人の戦績や活躍が常に、その国全体の競技の進展に貢献せねばならぬ責任や義務がある訳ではない。だがどんなスポーツ選手でも多かれ少なかれ、個人の栄誉を超えて、競技そのものの発展に奉仕したいという利他的な願いはあると推察する。

日本の選手たちも基本は勿論、個人的な努力と孤独な闘いではあるのだろうが、出場した選手三人がいずれも上位に食い込み、来季に繋がる戦績を上げるというのは、いかに国として選手層が厚く、そしてそれぞれが競技に対する愛情や何らかの使命感を抱いている現れだとまさきつねは思う。
来季に無論、同じ顔ぶれがワールドに出場出来るかどうかは、今から推測出来ることではない。だが自らの残した戦績が後進のために、そして自国の発展に繋がるということを、まるきり意識しないで日本の出場選手たちが本番に臨んでいる筈はないだろう。

だから高橋選手が「これで(現役)最後として締めくくりたくない。ソチ(冬季五輪)までもう一回頑張ってみようかなと思った。」と語っているのは、彼を襲ったアクシデントが悔しいとかこれを最後の演技にするのがみっともないとかいうことで、自分の個人的なけじめで別の機会に有終の美を飾りたいという気持ちなのではなく、何かその背後にもっと大きな使命感、ここで諦めたくないという強い決意みたいなものを感じる。

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彼は自分がもうやれないから、今までどおりの演技を出来ないからやめる、というような選手ではない。つまり彼は逆に言えば、自分はまだやれるから現役をやめないというような考え方をする選手ではないと、まさきつねは思っている。
正直なところ、もし今季の世界選手権が東京開催でなかったら、彼は昨季の世界選手権で世界王者のまま引退していたのではないかと、まさきつねはひそかに思っている。彼にとっては今季はあまりにも悲運なことの繰り返しだったように感じる。GPファイナル直前の衝突事件、続く全日本も本調子では参加出来なかった。四大陸選手権は万全の体調で臨めたようだが、肝心の世界選手権は結局一か月シーズンが伸びた上、東京開催が困難という結果になってしまった。
それでも彼はそのすべてについて、巡り合わせの悪さについて、自分以外の誰かのせいにして責めるようなことはなく、ただ一切を静かに受け入れて、その業に屈すること、ここで頓挫することに強い抵抗を感じているような気がする。

彼は自分はまだやめるべきではない、ここで諦めるべきではないと思っているから、とりあえずソチまでの続行を決めたのだ。自分がなすべきではないことへの裏返しの気持ちが、彼の決意を固めたのだ。

あのこころも凍りそうな時間の中で、何故か取れてしまったブレードのねじを締め、再び演技を再開するために氷の上に出てゆく瞬間、彼の胸の中で形になった、ここで何もかもを投げ出したくない気持ち、終わりにしたくない気持ちが、得点とは一切関係のないその後の感動的な演技をもたらし、さらに長い年月への演技続行の決意を腹に据えさせたのだと思うと、まさきつねは彼の気力の強さ、競技に対するその思いの深さに胸が切なくなる。

高橋選手は本当のアスリートなのだ。本当に繊細な心情の豊かな、懐の大きい選手なのだと感じる。彼の演技はこれまで幾度となく、フィギュアの歴史の流れを変え、また多くの衝撃を与えてきたが、それは特別、驚異的な得点とか稀に見る記録といった、分かり易いがやや乱暴な、数字で判断し得るような内容であったことはない。
常に弁舌に尽くし難いほどの、彼らしい感動や芸術性がただそこにあって、観衆の眼を惹き付けてきた訳だが、アリーナを巻き込む興奮や胸の高鳴りに縁どられた追憶は、300点だの何だのという空疎な銀河点のような数字的な後ろ盾がなくても、いつまでもこころを捉えて離さない真摯な競技者としての彼の姿を多くのひとの眼裏に刻むことだろう。

          ※

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二位の小塚選手、ザヤックルールでまたしても順位を下げた織田選手については、SPとFSの結果からするとちょうど真逆の天国と地獄を味わったというところだろうか。実力と才能に大きな差がある訳ではないのだ。
だがSPでミスのあった小塚選手は、FSでは気持ちを切り替え、彼の前の二人の日本選手が苦しい試合展開となってしまったのを見届けた後、強い意志の力と恐ろしいほどの集中を見せて、四回転を二回入れて優勝したチャン選手を上回るTESで98.53点、ひとつひとつの要素がジャッジから1点以上の加点を引き出し、静かな闘志と質の高い滑りでSP六位から繰り上がった。
対する織田選手はSP二位という好位置にありながら、今までも何回か経験してきた同じジャンプを三回跳んでしまうという基礎的なミスで、3A-3Tのコンボの難度を下げ、2Tにしていればもしかしたら台乗りできたかも知れないチャンスをみすみすふいにしてしまった。

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どちらが今のところ日本の二番手か三番手かなどという野暮な話は言いたくはない。むしろ高橋選手も入れて今季の戦績だけから比較すれば、小塚選手が一番手という意見も当然あるだろう。そもそも国別に誰が一番、二番という背番号で考える、あるいは考えねばならぬスポーツの在り方が間違っているのだ。

アメリカは今季、ライサチェク選手ウィアー選手の二人が戦線を外れたために、新顔をワールドに送り、それが先ほども言ったような出場枠を減らしてしまう裏目の結果になってしまったが、本来はそれがスポーツとしては当たり前の方向性であり、致し方ない現実である筈なのだ。

日本の女子シングルは元々厚い選手層で毎度ワールド出場選手に頭を抱えるほどの嬉しい悲鳴を上げているが、今や男子シングルも女子に負けない、もしかしたら女子以上の黄金時代を迎えている。誰がどの国際大会に出場しても、誰が台乗りしても不思議ではないほど、高い実力の拮抗した選手たちがひしめいている。今大会だって「たられば」は勝負に禁物であるのを承知で言えば、二選手が台乗りする可能性が十二分にあった。

だが、かくなる優秀な日本の選手三人が雁首を揃えても、小塚選手、高橋選手よりも10点近い大差のPCSを大盤振る舞いされたチャン選手には、その背中に追いすがるどころか、射程距離に捉えることすら出来なかった。

もはや同じ土俵の上に上がる気力さえ薄れてしまう程の、現行システムとその運用の悪癖については、今後どれほどの改善(改悪?)がソチ五輪までに行われるものか何とも判断し難いが、少なくともチャン選手のパフォーマンスがどんなに感動に無縁で、どんなに表現としての面白みに欠けていようと、彼の技術的な才覚と修錬、そして優秀なるコーチや振付師による巧みな戦術(それにジャッジとのちょっとした目配せ? PCS上乗せのためには何回目線を交わすの?)があれば、今現在のところ、彼にはほかのどの選手といえども、ほんの僅かの付け入る隙もないということなのだろう。

だが先ほども述べたように、ガチンスキー選手が今後このまま伸びてくるとしたら、おそらく彼を契機に、さらにプルシェンコ選手が復活するとすれば勿論彼も加えて、ロシアはISUに対して、ロシアの選手陣の特性に沿った現行ルールの改正や運営に関する是正といった何らかのモーションを仕掛けてくるだろうし、少なくともこのままチャン選手の独壇場をソチまで黙って指をくわえて見ているとは思われない。
そしてまた日本の選手たち、彼らのただ純粋な自らの意思と闘志によって、現状を打破しようとする気力、裏も表もなくただ自らの可能性を信じるこころだけで、それぞれの演技を完遂させたそのポテンシャルに、これからの希望への道を切り拓くそのきっかけを信じずにいられないのである。

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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


何方をむいてみても
ひどく人間はくるしんでゐる
ああ人間ばかりは
人間ばかりか
人間なればこそ自分もこんなにくるしんでゐるのだ
すばらしい都会の大通でも
此の汎いあをあをとした穀物畠ででも
みんな一緒だ
だれもかれもみんなくるしんでゐるのだ
けれどみんなのくるしみをみると
自分はいよいよくるしくなる
みんなといつしよにくるしむのだ
みんなといつしよにくるしむとは言へ
自分等はひとりびとりだ
ひとりを尊べ!
何と言つてもくるしむのだ
自分はひとりでくるしまう
みんなのかはりにくるしまう
一切のくるしみをみな此の肩にのせかけろ 人人よ
そして身も軽軽と自由であれ
空の鳥のやうであれ
万人を一人で
自分はみんなの幸福のために生きよう
自分はみんなのくるしみに生きよう
かうおもつてみあげた大空
此の滴るやうな深い碧《あを》さ
此のすばらしさ
自分はかくも言ひ知れぬ鋭さにおいて感ずる
人間の激しい意志を
いまこそ強い大地の力を
(山村暮鳥『人間苦)』


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Comment

踊り子 says... "堪忍袋が…"
まさきつねさま
目が覚めたら眠れなくてこんな時間にお邪魔しました。
チャン選手の四回転は確かに安定していて良かったと思います。
一方のPCS、納得できません。残念ながら身体表現に向いているカラダに恵まれてはおらず、瓦せんべいのような堅い背中、股関節、鎧のように固められた筋肉… カラダに表情が無いのです。
そしてキム選手(本当に今日の女子PCSには怒りさえ覚えました)、全く同じような堅さで動きが直線的。
結局、この二人はお得意のエッジさばきでヒョイヒョイと身をひるがえす動き(踊りで言うフェッテ:体の向きを一瞬にして180度変える)であたかも身体全体を使っているように見せているだけ(振付師のチカラ!)… 
カラダに表情を出せない分、わざとらしい顔の表情やポーズで補う。これを豊かな表現として評価する今のジャッジ基準、そのまま鵜呑みにするメディア、呆れました。
悲しいですね、スケーターの心の内が見事に表現されて観客に感動を与えているのに、それは評価されないのですから。
でもそうすると、話がまたここに来てしまいますね…「身体表現を点数評価するのはおかしい」論に…
すみません、こちらでは真央さん応援をするべきなのに、連日あまりにも酷いジャッジ評価だったもので(多くの方は予想されていたようですが)、つい愚痴になりました。
高橋、小塚、織田選手、それぞれのドラマに感動しました。感謝です。安藤、村上、そして浅田選手、元気なFSを期待しています。
2011.04.30 05:28 | URL | #fh3t62Zw [edit]
Canadaから says... "辻褄合わせのPCS"
こんにちは、まさきつね様。
各国1番手2番手の順位付けPCS採点は、暗黙且つ公然の事実です。チャン選手のPCSが上がって来たのもバトル選手が引退してからで、CBCのスポーツキャスターのアービング女史(彼女は、意味不明のポエムを連発するような某局アナウンサーとは別物で、フィギュアだけでなく各競技のルールにも精通している方です)すら、昨年のGPFの際、小塚選手は、もはや日本の三番手ではないとコメントしていました。カナダでもこのPCSによる仕分けの割を最も食らっているのが、レイノルズ選手。複数のクワドで技術点を上げ、PCSを上げようとする余り、遂にドクターストップ手前の臀部への怪我を昨12月におってしまいました。
で、今回の男子シングル、チャン選手のPCSですが、(10点をつけたジャッジは論外として)SPは、技術点51.48に対し、41.48は、採点に酷いばらつきがあったもののまあ妥当な線に収まっていましたが、FSは、明らかにSP後のジャッジミーティングの成果?なのか、SSのジャッジ間の最大差が、2.25から1.25になりました。少し、過去の結果を見るだけで、これはGPFの彼のFSのPCSと辻褄を合わせようとするジャッジの思惑が、手に取るように分かります。
そして、この異常に高いPCSを得たチャン選手の次に滑走した織田選手。ザヤックで自滅したのは仕方ないのですが、もう優勝は不可能、SPの2-8位は団子状態、迷って4-3を3-3にと安全策を取ったのが裏目に出たのでしょうね。でも、恐らく今期技術点でチャン選手を上回れる可能性があったのは、織田・小塚両選手くらい、4-3挑戦して欲しかったです。
それから、今期からのジャンプ重視への方向転換は、ロシアが既にソチに向けてのルール改正の始まりだと思います。(只、彼らの思惑とは裏腹にチャン選手がクワドをものにしてしまっただけの話で、兎に角クワドは、跳んで着氷してなんぼ傾向にしたいようなのですけどね…苦笑)
北米ブロガー諸氏は元より恐らくまともに見る目のあるフィギュアファンの大多数も、男子FSのハイライトは、小塚選手だったと見たようです。
いつもは、小塚選手に辛口のCBCのトレーシー女史すら、絶賛、手放しの賞賛をしていました(カート氏は、残念ながらCSOIのツアー中のため欠席)。
さて自分は、不覚にも小塚選手のFSで涙腺が緩みました。最高の技術と彼の思いが伝わって本当に素晴しかったです。
2011.04.30 05:59 | URL | #QU3xRRRs [edit]
まさきつね says... "緒が切れまくり"
踊り子さま
ご訪問うれしいです。
まさに仰る通りです。
> 一方のPCS、納得できません。残念ながら身体表現に向いているカラダに恵まれてはおらず、瓦せんべいのような堅い背中、股関節、鎧のように固められた筋肉… カラダに表情が無いのです。
チャン選手の演技を観るたびに、まさきつねも田舎の盆踊りかと思ってしまいます。いえ、田舎の盆踊りならまだ、風情があるのですが。
「身体表現を点数評価するのはおかしい」のは、もともとPCSという点数値の割合がTESに比べて高くし過ぎるということに尽きるでしょう。付け加えて、GOEという評価が二重に技術の基礎点を曖昧にしてしまうのです。
レベルの高い方が加点が低い??? 一体どういうこと? と思います。
結局はジャッジの仕方でいくらでも数値操作、言葉による印象操作で批判も封じ込めが出来るという話です。
堪忍袋…まさきつねも今度ばかりはどこかに忘れてしまったみたいです。
2011.04.30 08:40 | URL | #- [edit]
まさきつね says... "辻褄があわなくても"
Canadaから さま
ご訪問うれしいです。
もう呆れ果てて、記事の文章の辻褄が合っているのか、こちらも怪しくなりそうな気がしています。
レイノルズ選手、実はまさきつねは本当に彼のファンでひそかに画像を集めているのですが、なかなかお披露目する機会がありません。ジャンプの高さは低いですが、とても魅力のある跳び方、表現も個性的です。
彼の怪我はチャン選手にクワド争いを煽られて、その結果かな(チャンを責めるつもりではないですが)と感じています。
まさきつねはチャンをカナダの一番手に据えるのは今の仕分け制度がある限り仕方ないにしても、ジャッジがあれほどに彼だけをたてまつるのは、それが結局カナダ国内のほかの選手にとっても好くない結果になっているように思えてなりません。
勿論それは日本国内でも同じことが言えるのですが。
でも本当は選手の仕分けランク付けなど、そもそもほかの競技では考えられない話ですよね。フィギュアも個人競技である以上、スポーツの神聖さに対する冒涜行為です。
小塚選手のFS演技は唯一、さまざまなことで暗雲たる思いに落ち込むところを救ってくれましたね。
何もかもがクリーンで、正々堂々としていて素晴らしかったです。
チャンのPCSがちゃんちゃらおかしく見えてくるほど、見事な表現力でした。
誰が何と言っても、まさきつねの中で今大会のSP一位は高橋選手、FS一位は小塚選手です。
チャン選手の総合優勝は仕方ないにしても、SPもFSも内容的に二位が妥当だと(ウィーラーさんあたりの意見は違うかも知れないけど)たとえすべての辻褄があわなくても、そう思っています。
2011.04.30 09:02 | URL | #- [edit]
Canadaから says... "ジョン・カー元選手の感想とカナダのあるスケート関係者の危惧"
すいません、追加です。(汗)
世選前に引退した英国アイスダンス姉弟ペアのジョン・カー選手が、チャン選手と小塚選手のFSのPCSに9点もの差がついていることは理解不能と述べていました。(ソース:http://absoluteskating.com/index.php?cat=reports&id=2011worlds4johnkerr)本当にどういう基準でPCSをつけているのか…いやこれは何度も申し上げたようにPCSがPosition Control Score(順位操作点)に成り下がってしまっているだけなのでしょうね。(溜息)しかし、小塚選手が叩きだしたこの脅威のTES(GOE16.99)、チャン選手の爆盛せざるを得なくなったPCSとの辻褄を今後ジャッジが合わせてくれることを期待(皮肉)…いや、今後、ジョン・カー元選手のような、そういった見解が、もっと色々な所から噴出してくれることを願って止みません。
それから、もう1つ。ソースは、はっきり覚えていないのですが、カナダのスケート関係者(ブロガーだったかな)が、カナダの男子シングルが、チャン選手1人におんぶ状態であることを危惧する記事をネットで読んだ記憶があります。実は、13(今年)歳の天才スケーター(日本の宇野昌磨選手タイプで、現カナダのジュニアチャンピオン)がいるのですが、ソチまで競技生活を続けるか定かではなかったチャン選手(彼の予定は、バンクーバーで金メダルをとって、引退、大学進学でしたが、それがポシャった後、まだソチまでやると公言していなかったと思います)の穴を埋められるのか心配しているようでしたね。
追伸:自分は、SP(技術重視の採点視点であるため)1位は、チャン選手で文句はないのですが、FSは、絶対(強調x1000)小塚選手でした。
2011.04.30 10:49 | URL | #QU3xRRRs [edit]
1 says... "線と点線"
純粋に演技を楽しむ観点からいって、チャン選手はスピードが速すぎ全体を見る暇がなく、どんな演技だったのかも忘れてしまう『途切れのない線』、小塚選手は適度なスピードで身体全体を見ることができ、一場面ごとに思い出せるほどの『スローモーションの点線』、遅いよりは速い方がよいのだが…
2011.04.30 17:11 | URL | #sSHoJftA [edit]
まさきつね says... "速いだけなら"
1さま
コメントありがとうございます。
速いだけならスピードスケートを観るべきなのでは? というご意見もありますよ。
これは極端な意見だと思いますが、フィギュアはあくまで音楽との一体感、滑るだけではなく演技することが大事なのでしょう。
実際、速さを競うならそれは記録で残すべき。フィギュアは記憶に残らなければ、きっと語り草にもなりませんね。
2011.04.30 19:20 | URL | #- [edit]
すのすの says... "幼稚園のお遊戯"
まさきつねさま
こんばんわ。初めてコメントさせて頂きます。 すのすの  と申します。
毎回美しい愛のある文章と画像に感動したり、楽しくなったり、なるほどと思ったりしながら読ませて頂いておりますが、なにしろコンピューターをいじることが苦手な為、なんのコメントもせず失礼させていただいておりました。
今回のフィギュアスケートの世界選手権のチャン選手の最高得点を取った演技を見て、全く感動しない自分自身にスケートを見る資格がないのかな? とふと思ったりしておりました。思えば確か3年位前でしょうか初めてチャン選手の演技を見たとき「こりゃなんじゃ、どこがいいんだ?」と思ったのに点数がよかったのにびっくりし、私もスケートがまだまだわかっていないな。と思っておりました(ずっと素人で、これからもこのままだとおもいますが)。それにしても見るたび見るたび「こりゃなんじゃ? どこがいいんだ?」 とずっと思っておりました。
今回まさきつねさまの「心に響かない、感動しない、つまらない、幼稚園のお遊戯」との言葉にそう私の心の中のなんかわからないもやもやした言葉を表現すると正にこれだと思い、今回はじめてコメントさせて頂きました。
まさきつねさま チャン選手の事を書いて下さり本当にありがとうございます。これからもフィギュアの中継を「幼稚園のお遊戯」だと思い自分なり楽しんで見ることが出来そうだな。と思いました。
長々書かせて頂きましたがこれからも まさきつねさま のブログの一ファンとして毎回楽しみにしておりますので、どうぞ今まで通り美しい文章でお好きな様に語って下されば嬉しいです。
2011.05.01 02:30 | URL | #- [edit]
まさきつね says... "カナダの自業自得"
Canadaから さま
すみません。女子選手の記事に気を取られ、追記のコメントを読み逃しておりました。遅まきながらコメレスです。
カーの進言は当然のこと、誰もがPCSの妥当性、根拠のなさをもっと口にして欲しいです。チャン選手が四回転を完璧に身につけたとしても、それは演技表現とは別の次元だということを、頭の悪いジャッジはきちんと胸に据え置くべきです。
勿論、技術力>演技力というCanadaさまのようなお考えもあると思うのですよ。でもPCSがTESに付随するのなら、やはり項目が分かれる意味はまったくないとしか思えません。
それにしても、カナダ国内でもチャンの君臨が、今後のカナダの男子シングルの発展や救済とは無縁と分かっておられる向きがあるようですね。バンクーバーまでチャンに合わせて、せっせとルール改正してきたカナダの自業自得と思いますよ。記事の中ではさすがに明言出来ませんでしたが、レイノルズ選手を満身創痍にしてここまで埋没させたのはチャン迎合のルールでしょうと、まさきつねは思っているのです。
2011.05.01 09:54 | URL | #- [edit]
Sally says... "高橋選手・チャン選手"
いつも拝見しては、楽しませて頂いています。
今回高橋選手のくだりを読んで、コメントさせて頂きたくなりました。
私も高橋選手の今後の決断について、まさきつねさまと同じように感じていました。
ただ高橋選手を応援する者として、フィギュア界の現状、流れや展望を考え、彼の下した結論があまりに険しい道のりのように思え、そしてそれを十分に理解しながらも決断した高橋選手の心意気にこちらまで胸が苦しくなりました。
チャン選手については、私もいつも何故彼の演技は心に響かないのかと考えていましたが、私自身趣味で歌う者として感じるのですが、彼の演技は余りに自分の凄さを見せ付けてやろうという意識が強すぎる気がします。フィギュアスケートが芸術性を求めることから考えると、芸術表現とは実は外に向けて表そうという意識ではなく、自分の内から湧き出る感情や思いを掘り下げ見つめるプロセスから生まれるのだと私は感じています。
チャン選手の場合、それが外にしか向っていないんですね。彼もまだ20歳。これからまだまだ変化するかもしれません。ただあの高すぎる点数をジャッジが与えることは、今後自己を見つめる表現を追及する妨げになりかねないとも思います。
今後もまさきつねさまの文章を楽しく読ませていただきます。
2011.05.01 10:18 | URL | #- [edit]
まさきつね says... "バランスが大事"
すのすのさま
ご訪問うれしいです。
まさきつねも決して演技力>技術力と考えている訳ではなく、そのバランスが重要だと思っているのでつい、チャン選手に厳しい言葉になりました。でも極力不当な言葉や汚い表現は避けているつもりでしたので、そのあたりをご理解いただき、大変うれしいです。
そして不当な言葉や汚い表現抜きを念頭にしても、迸り出たのが「心に響かない、感動しない、つまらない、幼稚園のお遊戯」だったので、これはもう鑑賞者の正直な感想です。その根拠については、踊り子さまからいただいたコメントにありましたが、まったくもって「表情のない」身体表現に尽きます。柔軟さや音感のある身体に恵まれなかったというのは不幸なことだと思いますが、それに対する内省が全くなく、自身の欠点を補完する必要性にも無自覚、あげく300点を高言する面の厚さ、救いようがないと思います。
クワドジャンプは素晴らしい技術ですが、演技表現の代替にはなり得ないのですよ。
高い技術は豊かな演技表現があってこそ、そのバランスが取れている選手をしっかり輩出しているのは日本なのに、おかしなルールや仕分けが現実を何もかも捻じ曲げている。公正を規するべきスポーツにとっては、あり得べからざる話です。
2011.05.01 10:27 | URL | #- [edit]
まさきつね says... "自由に羽ばたいて"
sallyさま
コメントありがとうございます。
高橋選手については、ここ最近本当に勝負強くなったので言われなくなりましたが、「ガラスのエース」と呼ばれていた時代と変わりなく、とても繊細で傷つきやすい感受性を持っていると思います。まさにチャンと正反対…自分自身への深い観照が高橋選手のあのゆたかな身体表現の本質なのです。
それ故にとても胸が痛くなる、今回の彼の決断です。彼の演技をまだ観ることが出来るのはファンとしては嬉しい限りなのですが、もうあまり強い使命感に囚われることなく、とにかく自由に、自分が表現したい世界観の追求に専心して欲しいと思います。
2011.05.01 12:19 | URL | #- [edit]
モジ says... "涙そうそう。。。"
こんばんは、まさきつね様。

男子シングルの記事へのコメントを書きかけてはいたのですが、
何やかやで女子シングルに気持ちが向いてしまって、
今頃コメントしてしまう無礼をお許し下さい。。。

高橋選手についての部分を読みながら、涙ぐんでしまいました。
浅はかに、彼の現役続行を喜んでしまった自分が恥ずかしくなりました。
他の方のコメントにもありましたが、これからの道のりは険しいだろうと思います。
競技直後ではなく、少し間をおいて会見に臨んだということにも、彼なりの葛藤を感じます。
自分に出来ることは、
そうやって自分自身と対峙しながら競技に向かう彼らを信じて応援することくらい…
―――なんかもう…男子も女子も切ないなぁ。。。

すみません…色々考えてたら、また涙が…(つД`)

だって、身びいきするワケじゃありませんが、日本の選手は皆、強いだけじゃなく、
アスリートとして本当に真っ当で、真っ直ぐで、一途で一所懸命で、気持ちが綺麗じゃないですか。
人気があって注目度は高くても、
協会もメディアも全く守ってくれない&まともに報道してくれない(貶められることも多い)中、
あんなに真摯に、毅然として高みを目指している。
フィギュアスケートを好きな方なら皆さん認識していることで、今更という感じですが、
こういうことがあると、やっぱりそのことに思い至って、涙腺が緩んでしまうんです。

まさきつね様が仰るように、
高橋選手には、もう本当に自由に、自分が表現したいと思うものを演じてもらいたいです。
それがひいては、ファンの観たいものになるように思います。
2011.05.03 22:15 | URL | #koCIqGuQ [edit]
まさきつね says... "とにかく自信を"
モジさま
コメントありがとうございます。
お気になさらず、どんな過去記事でもいつでもコメントお寄せください。
高橋選手の現役続投は大変な覚悟だと思います。実際彼が続投出来るかどうか、というよりも、周囲からのサポートの薄いこの国に、彼が続投出来る環境があるかどうかということが心配なのです。無論、彼はそんなことは一切口にしないと思いますけれど。
女子もそうです。ロシアだったら浅田選手や安藤選手に寛大という訳ではないことが、今度のワールドではっきりしました。安藤選手はかろうじて(語弊のないように言いますが彼女の実力がないということではなく)優勝しましたが、各国一個のメダル配分しかない(ようにしか見えない)中で、すべての選手が平等に評価されると考えるのは、もはや不可能なのです。国の一番手以外は、DGやGOEの減点、PCSの低評価はもはや当然のこと、そして若手が育ってくるという中で、高橋選手らベテランが現役を続けることは、むしろ彼らが後進のために、どこかで盾になる覚悟を決めたようなものです。若手が伸びれば、PCSは容赦なく削られます。それは日本だけでなく、フランスのジュベールだって似たような状況でしょう。
でも、まるきり勝機がない訳ではない。必要なのは自信です。高橋選手だけでなく、浅田選手もそのほかの選手も、今回の順位なんか彼らの本来の実力にまったくそぐわないものです。マスコミは自信を失わせるようなことばかり報道していますが、ファンは結果ではなく、あなたが「表現したいと思うもの」であなたが闘う姿が観たいと声を大にして伝えてあげるべきでしょう。
2011.05.04 06:39 | URL | #- [edit]

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