月船書林

フィギュアスケートの話題を中心に芸術を語る

誰が見ずとも薔薇は咲く

フィギュア330-1


誰も見ている人などいないと思って踊れ
絶対に傷つくことなどないと思って愛せ
誰も聞いている人などいないと思って歌え
そしてこの地が天国であるかのように思って生きろ
(ウィリアム・ワトソン・パーケイ)

You've gotta' dance like there's nobody watching, Love like you'll never be hurt, Sing like there's nobody listening, And live like it's heaven on earth.

フィギュア330-2

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


浅田選手と小塚選手がニューヨークで合流して、ダンスレッスンなどを楽しんでいる様子が伝わっている。
小塚選手はSTOMP観覧も楽しんだようだが、浅田姉妹も一緒だったのだろうか。

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STOMPはオフ・ブロードウェイでBLUE MANと人気を二分するパフォーマンス集団だが、ニューヨークは確かにダンスや歌とともに人生を謳歌し、何かをやって失敗することよりも何もしないで終わることを悔やめと人々に示唆する街で、多くのエンターティメントが精一杯生きる喜びと努力することの尊さをメッセージとして伝えてくる。

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ニューヨーカーたちの生きる信条を端的に示すのが冒頭に掲げた詩で、これはニューヨークではポスターやTシャツ、オーナメントなど、あちこちで頻繁に見かける文言らしく、原文は作家で大学教授でもあるウィリアム・ワトソン・パーケイWilliam Watson Purkeyによるオリジナルということだ。

フィギュア330-4
踊れ、誰が見ずとも
愛せ、傷つくことなく
歌え、誰が聴かずとも
生きよ、地上(ここ)が楽園なり


人の目を気にしないで、傷つくことを畏れることなく、ただ自分の思うままに、この世のすべてを楽しむことを、何よりも心がけなさいという箴言なのだろう。
ニュアンスとしては、ラテン語の「いまを生きろCarpe Diem」という意味に近いと思うが、ダンサーや音楽家などエンターティナーが多い街らしい言葉のつながりが何ともお洒落で、ちょっと箭内道彦さんの「NO MUSIC, NO LIFE」のような感覚もある。

英語圏ではこのお馴染みのフレーズからインスパイアされた人びとのブログやツイッター、フェイスブック交流や動画UPなどがことのほか盛んらしく、舞踊や音楽関係のアーティストやクリエイターは勿論のこと、一般のひとたちから寄せられた写真や情報が山ほど検索に引っかかってくる。

そのほんの一部を以下に掲載するが、本当にきりがないので、ご興味のある方はいろいろネットサーフィンされるのも面白いかと思う。

フィギュア330-8

フィギュア330-9

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フィギュア330-10

ふぃぎゅあ330-19

☆Dance Like No One Is Watching!☆


ところで、浅田選手は前からの情報通り、渡米中のタチアナコーチやザンナコーチとも合流して、新しいプログラムのコレオをお願いしたようだ。

フィギュア330-5

写真から見る限り、充実した浅田選手の表情やコーチたちの満面の笑みなど、順調に当初の計画が進んでいる様子で、ファンも一安心といったところだろう。

ニューヨークのような刺激的な街からもさまざまに感化や啓発されるものがあり、沢山のものを吸収して、さらに身体表現に活かすことができるのではないだろうか。


さてもまさきつねの悪い癖で、毎度喋り過ぎの感がある拙ブログだが、このたびは言葉少なめで終了しよう。
ついつい老婆心が先に立ち、要らぬ情報まで満載にしてしまうので、いつも申し訳ないことにうんちく臭くなってしまうが、賢明なご訪問者の皆さまは、毎回ご不要なものは省いて読み棄てていただければと思う。

身体のパフォーマンスは羨ましいことに、動きそのものが言葉でありコミュニケーションであり、言うべきでないことを言わず、するべきでないことをしないことが最良だ。
単純にして最も美しい、躍動と静止の後には何も残らない空間に、透明な時間だけが濃密ないのちの香を立ちのぼらせる、かたちのない芸術。

優れた身体表現は畢竟、ここに帰結する。


誰に見られることがなくても、誰に求められることがなくても、誰に聞かれることがなくても、地上のどこかで花が咲き、ひとがひとを愛し、小鳥が歌を歌うように。

あなたは、今日どこで踊ったのだろう。
あなたは、今日どこで笑ったのだろう。
それとも、歌っていたのだろうか。

瞬間に輝き、はじけては散る、それは光?


それとも、それを祈りとひとは呼ぶのだろうか…


◇◇◇◇◇

最後にSTOMPつながりで、2009年の国別対抗戦の際に、イベント参加したBLUE MANと浅田選手、安藤選手の画像を掲載。(今まで掲載のタイミングを逃していたので…)


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フィギュア330-17

フィギュア330-18

フィギュア330-16


おまけで、可愛い画像も。

フィギュア330-3
   

   一

薔薇ノ木ニ
薔薇ノ花咲ク。

ナニゴトノ不思議ナケレド。

   二  

薔薇ノ花。
ナニゴトノ不思議ナケレド。

照リ極マレバ木ヨリコボルル。
光リコボルル。
(北原白秋『薔薇二曲』)


フィギュア330-21


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

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Comment

moonlight says... ""
まさきつね様

高橋真梨子のコンサートで、バックのヘンリーバンドが、真梨子さんのお色直し中、stompをやっています。10数年前は、タップダンスやリバーダンスもしていましたが、寄る年波には勝てないのか、昨今は、業務用の大きなゴミバケツやホームセンターで売っていそうなものでのstompが多いです。フォトにあった棒でのstompや、ブルーマンのパイプ管を利用してのパーフォマンスもやっていました。
 さて、高橋真梨子と浅田真央の繋がりを話すと、ナットキングコールと娘のナタリーコールの”Unforgettable”になります。御存じの通り、昨年のThe Iceのフィナーレで、ジェフリーバトルと踊った"Unforgettable"です。
高橋真梨子は1999年、武道館での「フレンズまつり」(真梨子さんは普段こんなダサいタイトルはつけませんよ。「フレンズ」という曲を出したのと、武道館は最初で最後のつもりでわざとでしょうね)で、広島での被爆が遠因で、思春期の頃亡くなったミュージシャンのお父上の写真をバックに、”Unforgettable”を、間奏にグレンミラーの”Moonlight Serenade”を入れ、自らソプラノサックスを吹きながら歌ったのです。グレンミラーは時代的に、お父上がよく演奏していたものと思われます。ナットキングコールは、真梨子さんが歌を習い始めたとき、先生にハリーベラフォテ、ドリスデイと共に、これだけを聞いていればいいと勧められた歌手です。亡きナットキングコールの”Unforgettable”に、ナタリーコールが世界初のオーバーダビングをして共演したのは1990年代初頭の頃でした。しかし、数多い父の曲の中で、なぜ”Unforgettable”なのか。それは、あの歌詞でしょう。一番大事な人、一番想い出深い人を歌っているから。高橋真梨子の"Unforgettable"は二重、三重の音楽へのオマージュがあって素敵でした。
 ジェフと真央のペアの踊りは、コンセプトとしては、ミュージカル映画「バンドワゴン」の中のフレッドアステアとシドチャリシーの”Dancing in the dark”を基にしてるかなあと思いましたが、The Iceの関係者のどなたかが、あえて”Unforgettable”を、しかもスタンダード曲としていろいろな歌手が歌っている中で、絶対にナットキングコールと娘のナタリーコールでと選んだのではないかと思っています。総じて、昨年のThe Iceの演出は良かったですね。

2013.05.23 00:08 | URL | #- [edit]
まさきつね says... "楽しみ"
moonlightさま

ご訪問うれしいです。高橋真梨子さんの情報もありがとうございます。

彼女はご両親とも被爆されているんですね。カプリシャス時代の歌は何だか、あの頃の時代の世相を反映して、とてももの悲しく感じられたのを思い出します。
広島は戦後、原爆の復興とともに、ジャズやグレン・ミラー、シナトラなどが若いひとの間で流行したのだそうです。
原爆を落とした国を憎むよりも、その国の文化を取り入れることで、広島は平和への道を模索したのでしょう。
折しも話題になっている、隣国の「神の懲罰」云々コラムが一層情けなく感じられます。核問題は国レベルの話ではなく、地球レベルの問題だということが分からないというのは、やはり先進国たりえないモラルハザードですね…

”Unforgettable”は確かに、恋人同士以上に、父と娘の愛情の歌かも知れませんね。

バトルとの道行は、セントラル・パークのアステアとシドがお手本でしょうね。でも、まさきつねはふと、ドーネン監督の映画『無分別』の中で、オペラ座からの帰り道、家まで歩くケーリー・グラントとバーグマンも思い出したんですよ。
道々、アステアたちみたいに踊らないんですけど、ふたりが歩く横を、運転手が高級車でノロノロ運転しながらついてくるのが何ともおかしくて、恋人たちも寄る年波にしんどくなったら、”Walking in the dark”も好いかも知れませんね(ただノロノロ滑るだけ…ああ、でもどこかの女王さまがすでにEXでやってるかな)。

The Iceの演出は定評がありますが、これからはSTOMPやタップのようなナンバーも増えるかな。小塚選手あたりはもしかしたら、トライしてみたいと考えているかもしれないですね。
いろいろとショーの幅が広がるのは、これからも楽しみですね。
2013.05.23 22:09 | URL | #- [edit]
オレンジ says... "素敵なお話"
コメント欄を読んでいたら、高橋真梨子さんやアステアの興味深いお話で、ついついこちらに
コメントさせて頂くことにしてしまいました。勝手にでしゃばって申し訳ありません。

今までの不在を埋めるかのようなまさきつね様の怒涛の更新、どこにコメントを入れさせて
頂こうかと迷っておりましたが、こちらのお話に引き寄せられてしまいました。
アステアのダンスは、バレエ的要素を湛えて本当に優雅で美しいですね。

フィギュアスケートは残念ながら一度しか観た事がないのですが、バレエだけは年に数回だけ
楽しむことができるようになりました。
昨年12月にはマリインスキーバレエ団の「白鳥の湖」を観まして、その時は王子が魔法使いを
打ち破るハッピーエンドで、真央さんが白鳥プロを演じてる時だったので、なんだかとっても
嬉しかったですよ。

今月末にはオペラ座バレエ団の「天井桟敷の人々」を観に行きます。
マチュー・ガニオの配役の日でないのが残念ですが、初めてオペラ座の公演を観られるので わくわくしています。
9月には大好きなコジョカルさんの「ロミオとジュリエット」にも行けるので楽しみです。

ああ、フィギュアも生で観てみたいなあ・・・

ところで例の「神々の懲罰」発言。まさきつね様のおっしゃる通り、国レベルの話ではなく、地球レベルの話であるとのこと、まことに正鵠を射たお言葉で、政府としてもそこのところはきちんと発信してくれ!と思ってしまいますよね。

話が横道に逸れて申し訳ありません。
英詩のエントリーの時にはやっぱりポーの一族を思い出し、ついでに授業でブレイクの詩について感想を聞かれたクラスメートが、「この人の詩は暗くて、本当に気が滅入るので好きに
なれません!」と答えて教室中を爆笑の渦にしたことを思い出し、懐かしいボナリー選手のとき
には、彼女がいつも有名デザイナーの豪華な衣装を着ているとアナウンサーが言っていたのを思い出しました。
衣装の話はやはり楽しく、浅田選手が一度しか着なかった仮面舞踏会の淡いミントグリーンの
衣装、まさきつね様がリアルタイムの時に「浅田選手に似合っていて、好きだ」とおっしゃっていたような記憶があります。
確かにタチアナさんはややデコラティブなデザインに走る傾向があるようですが、これは舞踏会
という非日常の華やかさを表して、飾られた花やきらきら光るチョーカーもとても美しく、本当に
浅田選手に似合っていたので、いつかもう一度見てみたいです。

とはいえ滑りやすさという観点からすると、やはりもう少しシンプルな物のほうがよかったという
ことなのか、五輪本番ではラズベリーピンクのすっきりしたものでしたね。
ショーの時などでは、以前競技で着た物を使用することもあるようなので、またいつか見られたらな・・・と思っています。
長くなってしまって申し訳ありませんが、これからもまた楽しみに読ませて頂きます。
2013.05.26 01:27 | URL | #aqzl0.Kg [edit]
nao says... ""
まさきつね様 お久しぶりです。
少し前に、ブログ再開されていて
やはりとても素敵なブログだなぁと。
ありがとうございます。

最近 ある事件を調べるうちに
儀式殺人もしくは象徴殺人?というものを知ってしまって
色んな大きな事件なども調べてしまいました。
信憑性はわかりませんが
フィギュアを通して闇の部分を垣間見てしまったので
そんな馬鹿な、と一笑に伏すことができません 。。。
北朝鮮の海上での拉致も最近明るみに出てきましたが
なんと恐ろしいことが蠢いているんだろう。。。と思うと
真央さんが、結果はともかくとして笑顔で過ごせていること、
そして私たちが何事にも巻き込まれず生きている幸せ。
そしていつそういったことに巻き込まれるか分からないという世の中が、
すっかりと怖くなってしまいました。
表立った手先がいて
黒幕は ・・ 
本当に無力を感じています。

ただ運良く今日も暮らせている。
美しく咲いた薔薇を、見ることができる。
それはとても幸せ。
まさきつねさまのブログを眺めることも。

2013.05.28 12:43 | URL | #6T.j7SmU [edit]
まさきつね says... "新コーナーを…"
オレンジさま

ご訪問うれしいです。返信遅くなってごめんなさい。少しペースを落とそうと思っているのと、ちょっとブログ村のことでいろいろ考えることがあって、悩んでいます。
ブログ村、まさきつねは特段何か必要性を感じている訳ではないのですが、村からご訪問される方もいらっしゃるので、脱村しない方が好いのかなと思ったり、ランキング云々がちょっとわずらわしくて、やめたいなと思ったり…で、何となく更新が途絶えています。ご意見がありましたら、お聞かせくださいね。

話が逸れてすみません。
バレエ公演良いですね!「天井桟敷の人々」や「ロミジュリ」なんて、羨ましい限りです。またお話を聞かせてくださいね。
まさきつねは先だって、ローザンヌの動画を観て、久しぶりに友人とメールでいろいろ話をしました。今年は男子が豊作で、とても素敵なプリンシパル候補が多くて、楽しかったです。
まさきつねと友人は、一位のシルバ君押しなんですが、巷では派手目の王子さまジョエル君が人気だそうで、いろいろ感じるものがありました。
純潔で汚されていない雰囲気のシルバ君の演技より、一見華やかなジョエル王子の方がもてはやされるのは、どこの世界も同じかな。でもバレエ界は、ちゃんと演じ手の将来性を評価したり、通俗的でない表現の芸術性を見通したり出来る審査員や先達がいるんですよね…

浅田選手の『仮面舞踏会』は本当に彼女の代表作だと思います。優雅で、可愛らしく、エレガント…しかも何にも毒されていない。

近々、浅田選手の純粋な美しさにもっと焦点を当てた新しいコーナーを立ち上げるつもりでいます。ただ今準備中なので、もう少しお待ちくださいね。
2013.05.29 22:35 | URL | #- [edit]
まさきつね says... "きれいな薔薇"
naoさま

ご訪問うれしいです。お褒めの言葉もうれしいです。

儀式殺人ですか…きな臭いお話ですね。フリーメイソンとかいろいろ都市伝説じみた話も多いですが、あながち否定できないのが怖いですね。
拉致問題だって、数年前までは闇の中でしたからね。比べるものではないですが、従軍慰安婦の人権問題を持ち出すなら、拉致被害者の人権はどうなんだと、まさきつねなどは思ってしまいます。原爆被害者の人権だって同じですよ。
戦争はすべての人の人権を蹂躙したのです。慰安婦だけに限るのがそもそもおかしな話です。政治上の取引だということがミエミエですからね…日本の政治家はもう少し賢くなって、発言すべきでないことと、本当にやるべきことの判断を誤らないで欲しいものです。

…と、まさきつねもコメント欄ではつい、余計なことを口走ってしまいます。でも本記事では出来るだけ、きな臭い話や、胡散臭い政治や気の滅入る経済の話には触れないようにしているつもりなのですよ。
フィギュアは何故か、政治的な争いごとと結び付けたい方々のブログやメディアが多いですけれどね…

きれいな薔薇や美しいスケーターの演技を観ていると、まさきつねは、あんまりそういった方面に首を突っ込みたくなくなるのです。勿論、世の中綺麗ごとだけではないことも、重々承知なのですけれどね。
2013.05.29 22:51 | URL | #- [edit]

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